義父さん

義父さんは、お寿司やさんの大将だった。
義父さん握る寿司は本当においしかった。
義父さんは言葉数は少ないが僕にはにこやかで優しく接してくれました。
僕はそんな優しいお父さんに甘え、何時ものようにべらべら自分の事なんか話してしまった事もあったと思います。
義父さんがなくなった時、僕は思った事がありました。
義父さんの人柄、歴史、家族の事、知識、包丁さばき、お寿司のにぎりかた、すべてもう感じられる事がないんだなと、、、。
あたりまえのことかもしれないけど、亡くなると本人のメモリーは消えて、残された物と故人の記憶だけがみんなに残る、ただそうやって自分が出来ていくのかなと思った。
自分人身というのは今まで会ったり見たりした人の結晶に感じた。